マリ帖

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『クリムト展 ウィーンと日本 1900』(豊田市美術館)感想

 クリムト展へ行ってきました!  豊田市美術館で7月23日からはじまったこの展覧会も10月14日まで残すところあと約10日というギリギリの状況で強行です。

クリムト展

クリムト

 ツイッターでも書きましたが、鑑賞を終えたあとはまるでドキュメンタリー映画を見終わったような余韻がありました。会場を出たあとも煌びやかで官能的な女性たちの姿が脳裏に浮かびます。

 開催期間も残りわずかとなりましたが、見どころや音声ガイドやチケット、駐車場、常設展示など軽く感想や注意点、ポイントなどを交えてまとめました。

 見どころ

 本展覧会はグスタフ・クリムト没後100年を記念して東京と名古屋で開催されました。ポスターにもなっている「ユディトⅠ」をはじめ、過去最多となる油彩画25点以上や、全長34メートルを超える壁画「ベートーヴェン・フリーズ」の再現展示など見どころ満載です。  


メモ 今回鑑賞しながら思ったのですが、絵画との距離が近い! 多くのものがガラスケースなどを隔てることもなく見られるので、油彩画の繊細な凹凸がはっきりわかって絵の躍動を肌で感じるようです。クリムトジャポニスムの傾向もあることから、市松模様や友禅を思わせる部分が見事に融合しながら存在し、日本画では決してないのに親しみを覚える作品がいくつもありました。 

音声ガイドについて

  ゲストナレーター稲垣吾郎さんとナレーター藤村紀子さんによる音声ガイド機器は550円(税込)で借りることができます。収録時間は35分。作品が描かれた経緯、見どころ、時代背景などの解説で、作品をより深く知ることができます。 


メモ 私はあまりよく知らない状態で展覧会にふらっと行くことも多いので、音声ガイドは大体借りるのですが、今回も借りて正解でした。作品横にある解説だけではわからない内容がたくさん含まれています。わかりやすい解説とともに、作品の時代に沿った音楽が流れ、より深いところで作品の理解ができると思います。

チケットについて

  一般は1,600円、大学生は1,300円。高校生以下は無料。グッズセット券は販売終了しています。販売場所は豊田市美術館、セブンチケット、ローソンチケット、イープラス、チケットぴあ、楽天チケット、T-FACEほか主要プレイガイドになります。 


メモ 私は金曜日に行き会場で当日券を購入したのですが、当日券にもそこそこ列ができていました。この先土日に関わらず、開催期間終了に近づくほどに混雑しそうなので、セブンやローソン等で事前に購入してから向かった方がいいかもしれません。 

アクセスについて

  名鉄豊田市駅または愛知環状鉄道新豊田駅より約800m(徒歩約15分)。一般駐車場あり。臨時駐車場も開放しています。市内のフリーパーキングも利用可能。土日祝は新豊田駅東口からシャトルバスを運行(片道200円)。
運行時刻など、詳しくはこちらのアクセスの項目をご確認ください。 


メモ 会場から一番近い一般駐車場は平日であってもほぼ満車状態で駐車待機列が形成されていました。土日はさらに混雑が予想されますので、もし車で行く場合は早く出発した方が良いかもしれませんね。

レストランについて

 大きい窓から街並みや、美術館の庭園が見えるル・ミュセ゛(味遊是)というレストランがあります。メニューはローストビーフやカレー、お肉料理、お魚料理など。期間限定で、クリムト展コラボデザートが提供されています。


メモ 雰囲気の良いレストランなのですが、これからかなり混雑しそうです。私は金曜日の15時過ぎに行きましたが待ち時間が20分近くありました。

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 とはいえいただいた本日のお肉料理、豚肉と冬瓜の煮込み料理はとってもおいしくて満足です。コラボデザートまではおなかに入らず無念……。 

常設展示や高橋節郎館、庭園も見てほしい

 クリムト展のチケットで、常設展示高橋節郎館も観覧できます。現在常設展示ではコンスタンティンブランクーシや下村観山の作品が展示中です。 

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高橋節郎館

メモ 常設展示は2階、高橋節郎館はあ2階大池の横を通った先にあります。あまり認知されていないのか、クリムト展に比べ人がかなり少なかったように思います。しかしこちら見ないのは勿体無いかと! どちらもなかなか見ることができない作品が並んでいます。高橋節郎館に並ぶ艶のある黒の中に金が施されている漆芸作品は必見です。ぜひ美しい庭園とともにぜひ見てほしいです。

 なお、高橋節郎館での音声ガイドはこちらで公開されており、会場でもQRコードを読み取りスマホで聞くことができます。音声ガイドを会場で聞きながら鑑賞する場合は、イヤホンを持って行ってくださいね。

おわりに

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庭園にて

 クリムトの思想や情感がダイレクトに反映される美しい絵画を、クリムトの年とともに順に追っていくことで、いつのまにかクリムトの視点で世界を垣間見たかのような錯覚に陥ります。 私は美術には疎いものなのですがとても楽しめました。全く知らない、という方でも行って損はないと思います。開催期間もあとわずか。もし迷われているならぜひ行ってみてください!

 

 

関連リンク

twitter.com

klimt2019.jp

www.museum.toyota.aichi.jp


 クリムト展 ウィーンと日本 1900 | 豊田市美術館

 

cul-takahashi-memorial.or.jp